主に管理人(柚音)の腐語りやSS、オフライン情報を記載することになります。
今はイナズマイレブンのWキャプテン(鬼道×円堂)に夢中です。
CPは鬼円です。鬼円♀もありますのでご注意下さい。
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夏祭りの∬の続きです。この暑さに負けないくらい甘い二人を目指します。
夜なのに広場は出店の灯りなどで昼間のような明るさだった。
そんな中を鬼道は円堂の手を引いて歩く。
円堂は周囲の店が気になるようでキョロキョロしていたが、何かに気付いたように鬼道に向き直る。
「鬼道、春奈は?一緒に廻らなくていいのか?」
「その春奈に言われてな」
何を?と首を傾げる円堂に鬼道は苦笑する。
「こういう時は恋人と行くものだと」
「っ!?わわっ!」
恋人と言う言葉に円堂は赤面する。誤魔化すように鬼道から店へと視線を移すが、足元が疎かになり転びかけたところを鬼道に抱き留められる。
「大丈夫か?」
「う、うん。ありがとう」
鬼道は一見細身だが、その実しなやかな筋肉に覆われていて円堂一人くらいは軽く抱えられる。
抱き締められると特にそれがわかって、恥ずかしいが安心するのもまた事実だった。
「慣れない履き物で明るいとはいえ夜道だからな。気を付けて進まないとすぐに転ぶぞ」
「あ、うん。わかってはいるんだけど」
「本当にわかっているのか?」
「え?足元をよく見ろって事だろ?」
「それもそうだが」
すっと鬼道の顔を近付いたと思ったら耳元で囁かれた。
「俺達が恋人同士だと言うことだ」
「~~っ!!」
声にならない絶叫。口をぱくぱくさせるだけで言葉にならない円堂を宥めるように頭を撫でる。
今夜は髪を纏めているから崩さないように。
円堂は無意識に鬼道が赤面するような言葉を言う癖に、未だに恋人だとかの直接的な言葉に弱い。
その初さが可愛いと思うが、早く慣れて欲しいとも思う。男心も中々に複雑だ。
(しかしきっと円堂は変わらないのだろうな、ずっとこの先も)
それならそれで愛しいと思う。
変わったとしても変わらないとしても、その側でずって見守っていきたいと思うのだ。
「そろそろ行くか?」
「うん」
この先に円堂行き付けの綿飴屋があるらしい。
ゆっくりとまた歩きだすが、勿論円堂の手を握るのも忘れない。
そうしてしばらく行くと
「あ、鬼道さん!」
と声がかかった。
「お前たち、こんなところで何をしてるんだ?」
「何って遊んでるんですよ」
見れば、帝国メンバーが一つの出店に集まっていた。
その中には先程まで一緒にいた佐久間がいることから、予めここが待ち合わせ場所だったのかもしれない。
よく見るとその店は射的や輪投げなどいくつかのゲームコーナーを合わせた、周囲に比べても大きなもので、他の客達もおり中々賑わっていた。
「シンプルなものだが結構面白いぞ」
「景品も取れるしな」
佐久間や源田は既に取ったらしい戦利品を掲げる。
袋の中にはお菓子やゲームソフト、玩具など色んな種類のものが入っていた。
「あ、サッカーボール」
その中の一つはよく見慣れたそれで円堂がすぐに反応を見せる。
「ああ。さっき偶然取れてな」
源田としては狙って取ったものではないらしい。
それも当然だ。帝国学園には新品のボールが常にたくさんあるのだ。
「へぇ~」
「よかったらやるぞ、円堂」
「え?いいのか?源田が取ったのに?」
「ああ。取ろうと思って取ったものではないしな」
源田としては射的で当てるのか楽しかっただけというのもあるが、キラキラした目でボールを見ている円堂にあげた方がボールも有効活用されるだろうし、何より喜ぶ顔が見たかったのだ。
「ありがとう、源田」
「ああ」
予想通り、ボールを受け取った円堂は満面の笑みを見せ、源田としてはそれで満足だったのだが、いきなりそこでガンッと頭を殴られ、店の裏へと引きずられる。
「さ、佐久間。いきなりなんだ?」
「お前はバカか?」
突如そんな暴挙に出る人物など一人しかいない、佐久間だ。
当然と言えば当然の源田の問いに怒り心頭な様子の佐久間は聞く耳を持たないようだ。
「あそこはお前のボールを見た円堂がボールを欲しがって鬼道がそれを見て円堂の為に射的で当てて円堂に感謝され二人の仲を深めるところだろうが!」
「の、ノンブレス」
全く息継ぎなしに繰り出される佐久間プロデュースに源田はただただ圧倒されるばかりだった。
続く
まずは帝国メンバーです(次も出ますが)。
佐久間は鬼道の幸せを追求しているだけなんですが、色んな意味でずれてますね(笑)
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