主に管理人(柚音)の腐語りやSS、オフライン情報を記載することになります。
今はイナズマイレブンのWキャプテン(鬼道×円堂)に夢中です。
CPは鬼円です。鬼円♀もありますのでご注意下さい。
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前回の続きです。不動を出すと、どうして不憫属性になってしまうのか…(◎-◎;)
「…不動か」
一瞬の間の後、電話から聞こえた声は予想通りのものだったが、何とか動揺を抑えようとしている様が、不動にはわかった。
NAME 後編
何しろやっと手に入れた愛妻にかけたら別の男、自分が出たのだ。驚きと落胆、不信感が混ざり合って、さぞかし向こうは複雑な気分だろうと思うと笑いだしたくなる。
「お宅の奥さんがこれから俺と色々話し合いたいんだと。心の広い旦那様なら許してくれると言ってるけど?」
わざと挑発するように言えば、電話から溜息をつく音が聞こえて来た。
「…守がそうしたいと言っているのなら悪いが頼む」
「いいのかよ?俺に頼んで」
今度は不動が驚く番だった。しかもそれを全く隠せずに出てしまい、内心舌打ちしたくなる。
鬼道が彼の妻を「守」と自然に呼んだのも驚いたが、その妻を自分に頼むと言ったことに更に驚いたのだ。驚愕と言ってもいい。
「ああ。これでも信じているからな」
そんな不動に対して、鬼道の声や態度は余裕があるように思えた。それが更に腹立たしい。
「お前が俺を信じるって?それこそ信じられねーよ」
「そうじゃない」
その鬼道の余裕な態度がそのまま勝者の驕りのようにも感じられたのだ。皆から望まれていた彼女を手に入れたのだから。
(ふん。そんなんじゃ、いつか足元掬われるぜ)
何しろ今は自分が最も彼女と近い距離なのだ。どうかしようと思えばいつでも出来る。
「俺が信じているのはお前が守に無体な真似はしないということだ」
「な!なんでそう決めつけられんだよ?」
今まさに考えていたことが当てられ、これ以上ない程動揺してしまう。
「これまでのお前の行動を見ていればわかる。何かしようと思えば、いくらでも機会はあったはずだ」
「……」
「それが何もなかったという事はお前は自分の感情より守のことを優先したという事だ。それなら信じてられる」
「…これから先はわかんねーぜ」
「そうだな。さしあたり30分後には迎えを寄越すから、それまでに話し合いを終わらせておいてくれ」
「おい!信じてるとか何とか言っておいて結局信じてねーじゃねぇか。1時間も無いって、どういう事だよ?」
「お前なら要領よく話し合いも進められるだろう?」
「変な誉め方してんじゃねー!」
憤慨する不動の隣で堪えられないと言った感じに、しゃっくり地味だ笑い声が聞こえてくる。
彼女自身は知らないが、二人の会話の渦中にいる最重要人物だ。
「本当に鬼道と不動って仲良しなんたな」
「全然違ぇよ!」
クスクスと笑う彼女を見ていると確かにこれから先も、自分の感情のままに振る舞うことは出来ないように思えてくる。
そんな自分を苛立たしいような、褒めてやりたいような、複雑な気持ちだ。
ただ一つ言えるのは、この奇妙な関係はこれからも続くのだろうという事だ。
運命だとか宿命だとか、そんな重いものではなくて…。
(腐れ縁で充分だ)
この関係に名前を付けるならば。
彼女の旦那が迎えに来るまであと25分……。
END
オマケ
不動「来るのが早すぎるんじゃねーの?鬼道」
鬼道「そんなことはない。30分後と発言してから正確に来たつもりだが?」
不動「…何だかんだ言って、やっぱり心配なんじゃねーか!」
鬼道「…今日は色々とあったからな。役員会議や総会…、最後に不動の電話か」
不動「おい、それと俺の電話が同列かよ?」
鬼道「早く妻の顔を見て休みたいと思っても不思議ではないだろう?」
不動「無視すんじゃねーよ。だったら、さっさと帰りやがれ!」
鬼道「言われなくても(守を片手で抱き寄せる)。帰るぞ、守」
守「えっと…(恥ずかしいのか腕から抜け出そうとするが失敗)不動、また明日な~(手を振りながら)」
不動「ったく。こっちの方が早く休みてーよ、一人で。…一人の方が気楽だからに決まってんだろ!」
自分で一人と発言して自分で突っ込みを入れた不動でした。
意外とこのトリオが好きなんです。佐久間を含めてもまた楽しいですね。
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