主に管理人(柚音)の腐語りやSS、オフライン情報を記載することになります。
今はイナズマイレブンのWキャプテン(鬼道×円堂)に夢中です。
CPは鬼円です。鬼円♀もありますのでご注意下さい。
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女の子円堂くんの醍醐味と言える結婚ものです。色々と突っ込みどころ満載かもしれませんが、宜しければどうぞ。
眠くて、まだ寝ていたくて仕方なかったけど起きなくちゃ…と守が自分を奮い立たせるように寝返りを打ったら何かにぶつかった。
それは何だか温かくて心地いいものだった。
未来における日常?
その心地よさに疑問を感じる間もなく、包まれるようにして、その感触を全身に感じ、守はゆったりと重たい瞼を開けた。
そうして目の前にあったのは見間違えるはずがない深紅の瞳。
「おはよう」
「お、おは…よう」
まだ完全に覚醒しきっていない頭では状況を理解出来なくて…。
(え?どうして鬼道がここに?いや俺が何でここに?なのかな?ええ?)
ぐるぐると疑問ばかりが回る守の思考回路を全て把握しているかのように、鬼道が苦笑する。
そこにはまったく仕方ないな、と言う思いと、そんな彼女が可愛くてならない想いが混ざっていた。
「まだ今の状況がわかっていないようだな、奥さん」
「~~っ!!」
殊更に「奥さん」のところを強調する鬼道に、そうだったと守は声にならない悲鳴を上げる。
つい先日、鬼道有人と円堂守は結婚し、そのまま守は鬼道家に入った。
それからは結婚式だ、二次会だ、新婚旅行(世界各国からオファーがあり、コトアールを始めとしてあちこちを回った)だと多忙を極め、二人っきりの静かな朝を迎えられたのは今日が初めてではないだろうか?(旅先では何故か朝からいつも誰かが訪ねて来たのだ)
「えっ…と」
そんな状況に今更ながらどうしようか戸惑っている守に、鬼道はその額にキスを落としながら、瞳と同じ琥珀色の柔らかな髪を優しく撫でる。
「今日の朝食は俺が作るか?」
「え?」
「使用人達は今日まで休みにしているしな。…お前は疲れているだろう?」
「そ、そんなことない!だ、だ、大丈夫だって」
(だから、お願いだからそこからどいて~)
覆い被さるように鬼道に見下ろされる体勢は寝起きの段階では色々と刺激が強すぎて、思い出しちゃいけないことまで思い出してしまいそうだった。
「無理はするな」
「してない!してないからっ!」
「そうか。なら…」
にやりと形容するのが相応しい人が悪い笑みを浮かべる鬼道は守に警戒心を持たせるには十分すぎる程で…。
思わず固まった妻に対し、鬼道は追い討ちをかけるように姿勢を下げて耳元で囁いた。
「なら、今夜からは加減しなくていいな?」
「◇▼※☆*&!!」
もはやまともな言語で喋ることも出来ず真っ赤な顔で口をパクパクさせるだけの妻に、これ以上は酷かとそこから退いた。
こんな状態で他の人間と顔を合わせ辛いかと思い、使用人達を休みにしたのだが、正解だったと思う。
「冗談だ」
「きっ、鬼道!」
「それで何が食べたいんだ?」
いくらなんでもこれ以上の無理はさせられないし、引き際は心得ている。
「え?」
「朝は俺が作ると言っただろう?」
「鬼道が作ってくれるの?やったー!」
さっきまでの警戒心はどこへやら、もう上機嫌を絵に書いたように笑顔になった守に、鬼道は吹き出しそうになる。
多少機嫌が上向くだろうと思ってはいたが、ここまでとは思わなかったのである。
「ああ。リクエストがあるなら応えてやるぞ」
「えっと、じゃあ…」
鬼道が料理上手なことは中学時代から知っていて、守は鬼道の作った料理が大好きだった。
今日は久々にその腕を振るってくれるとの言葉に、さっきまでからかわれた怒りもどこかに行ってしまう。
どれがいいか迷いながらもリクエストした後は、わかりやすい程の満面の笑みだ。
「楽しみだなぁ~」
そんな守の笑顔に鬼道は、そんなに喜ぶなら、また作ってやろうと心に決めつつ、心地いいベッドから起き上がった。
これが二人の日常の光景となるのも、すぐのことである。
END
新婚は甘くてなんぼと思ってますが、鬼道さんは特に奥様を甘やかしそうだなと思います。
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