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 主に管理人(柚音)の腐語りやSS、オフライン情報を記載することになります。 今はイナズマイレブンのWキャプテン(鬼道×円堂)に夢中です。 CPは鬼円です。鬼円♀もありますのでご注意下さい。
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 アニメ小話です。今回はちょっと趣向を変えて女の子円堂くんです。苦手な方は要注意!




(冬っぺ、大丈夫かな?)

 冬花の重大な秘密を久遠監督の口から告げられた後、円堂はまっすぐに宿泊所に帰る気にはならず、もう暗くなった海辺を何をするというわけでもなく一人歩いていた。

 幼馴染の危機に何も出来ない自分の無力さが歯痒くて・・・。それに気になることはそれだけではない。

(鬼道や佐久間、不動も・・・影山のことがやっぱり凄く気になっていたんだろうな)

 もう少し彼らのことを考えなければいけなかったのに、自分も落ち着いてなんかいられなかった。

(キャプテン、失格だよな)

 ふぅと溜息を吐いた時、ふわりと視界に入ったものがある。

 真っ白いワンピースの裾だ。

 この服は自分のではない。冬花のものだ。買い物に行くとき、冬花に「守くんはこういうのも似合うと思うの」と着せられたものだ。自分は似合わないといったのだけれど、冬花のにっこり笑顔と拒否した時の悲しげな顔に折れ、結局それを着て一緒に出かけたのだ。

 それがまさか、あんなことになるとは思わなかったけれど。

(何とか力になりたい・・・。でも俺に何が出来るんだろう?)

 冬花にも。鬼道達にも。



「円堂・・・。どうしたんだ?こんな時間に」

「え・・・・鬼道?」


 ずっと俯くようにして歩いていた円堂だったが、不意にかけられた声に驚いて顔を上げた。

 暗がりで表情まではわからないが、そこにはジャージにマントの練習着そのままの鬼道が立っていた。

 きっと練習があんな形で終わってから、ずっとここにいたのだろう。


「鬼道、どうしてここに?」

 互いの表情まではわからない暗さが逆に円堂には有り難かった。これなら泣き出しそうだった顔も見られることは無いだろう。


「頭を冷やしにな。昼間の練習は今思い返しても最低だったと思う。すまない」

「え?いやそれを言うなら俺もだし」

「いや元々は俺の弱さが原因だ」

「鬼道・・・」

「それで、お前はどうしたんだ?円堂」

「え?」


 ゆっくりと近付いてきた鬼道がそっと円堂の頬を優しく包んだ。


「こんな時間までどうしたんだ?」

「それは・・・」

「それに」


 鬼道の手が上へと滑り、円堂の瞼に触れる。


「泣いていただろう?」

「!?」

「俺が気が付かないとでも思ったのか?」


 ここまで近付けば円堂だって鬼道の表情がわかる。眉間を寄せて少し怒っている感じだ。後は少し心配げに。これは声でわかった。そうか、顔がわからなくても声音で気付かれたのかもしれない。


「鬼道・・・ごめん」

「わけは話せないか?」

「ごめん。でも・・・」

「でも?」


 そのまま円堂は額を鬼道の胸にくっつけるようにして身を寄せた。何となく温もりが欲しかった。
そうすると鬼道はすぐに腕とマントで包み込むように抱き締めてくれた。海風にずっと当たっていたため、少し冷えた身体にその暖かさが心地いい。


「俺、キャプテンなのに皆に何も出来ないなと思って」

ぽつりと鬼道の胸で呟く。


「チームのために負傷した栗松にも、ずっと悩んでた鬼道や佐久間や不動にも・・・結局俺は」

(冬っぺのことも)

 円堂は心で付け加えた。鬼道を心の底から信頼しているが、冬花のことはまだ話せない。

 もう少し経って冬花の状態が好転したら監督の口から皆に話すかもしれない。それまで待つべきだ。

 それまでは自分一人の胸に留めておこうと思う。

 それでなくとも鬼道は影山のことがあるのだから。


「それを謝罪するのは俺のほうだろう」


 鬼道は円堂の額や頬、瞼へと唇を落とす。その感触がくすぐったくて、暖かかった。


「俺はあの時、はっきりとお前と・・・イナズマジャパンと共にいくと宣言したのにな」


 影山にそう宣告したのは、つい先日のことだ。

 過去は確かに影山と共にあった。しかし未来はこの腕の中の少女と共に生きていくと決めたのだ。

 なのに影山の姿を見、その指導者としての衰えていないことに焦り、冷静さを失い、挙句の果てには円堂まで悩ませてしまったのだ。


「あんな真似はもう二度としない。だから自分が何も出来ないなんて言わないでくれ」

「鬼道・・・」

「俺はお前がいるから今ここに立っていられるんだ。お前がいなかったら・・・いや、これは考えたくも無いな」


 そんなこと想像もしたくないとばかりに一層強く円堂の小柄な身体を抱き締める。


「俺は・・・・俺達はお前がいるから大丈夫なんだ。それだけは忘れないでくれ」


 そう言うと、鬼道は誓いを立てるように腕の中の円堂の唇に自らのを重ねた。







END



ちょっとだけオマケ


鬼道「円堂、その服なんだが・・・」

円堂「うん」

鬼道「よく似合ってはいるが、誰から貰ったんだ?」

円堂「う~ん、内緒」

鬼道「・・・・・・」




円堂くんとしては冬花のことを秘密にしておきたいだけで他意はないんですが、鬼道さんとしては影山の次は円堂くんのことで落ち着きをなくしそうですね(笑)。

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