主に管理人(柚音)の腐語りやSS、オフライン情報を記載することになります。
今はイナズマイレブンのWキャプテン(鬼道×円堂)に夢中です。
CPは鬼円です。鬼円♀もありますのでご注意下さい。
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後編ではなく中編です。また長くなってしまいました。やっぱり帝国捏造多いです。色々な意味ですみません。
「これ…鬼道が渡したのかよ?」
「それ以外にあり得ないだろう?…なぁ円堂、これをいつ鬼道から渡されたんだ?」
「えっと……ここにデスゾーンを習いに来たことがあっただろ?その後に」
「そうか…」
それを聞いた佐久間は少しだけ寂しそうな笑みを見せた。
誓いの証 中編
「ふ~ん、ってことは鬼道はもう帝国には戻らないってことだな」
「え?これがないと戻れないのか?」
「そういうわけではないが…それは鬼道なりの決意の現れかもな」
ここ帝国スタジアムでのやり取りの後、鬼道は決意したのだろう。
この目の前の少女をずっと支えていこう…と。
その誓いの証のように、帝国学園の証である校章を少女に渡したのだ。
「まぁ、今回はそのお陰ですぐに円堂を見付けることが出来たわけだがな」
「そうなのか?」
「ああ。この校章は認識証にもなっていて、これがないと一般生徒は校内に入ることも出来ないんだ」
もっともサッカー部の一軍ともなれば規制は緩い。無くても顔パスのように入ることは可能だ。
だが学園のあらゆる施設に入るのに校章は欠かせず、学園の重要な役につけば一般生徒が近付けないような所まで入ることが出来る。
鬼道の校章がそれだ。
それを円堂が持っていることに何の不都合もないが(最重要な場所ですら円堂なら問題ないと言うのが全員の意見だ)、迷った時にどこまでも行くことが可能な校章が逆に厄介だった。
見付けるのに時間がかかる上に、もし心ない人物にでも出くわして彼女が責められたりしたら、と言う危険性もあった。
「何にせよ、お前が無事でよかった。不動が一緒だと知った時は心配したが…」
「だから、お前らは俺をなんだと思ってるんだよ!」
「後で皆への弁解を考えておいた方がいいぞ。中にはハンカチ噛みしめんばかりに悔しがっていた奴もいるからな」
「どんだけ昔の少女漫画だよ?」
言い争う二人を余所に円堂は校章を握り締める。
「そっか…。これってやっぱり大事なものだったんだな」
― これをお前に持っていて欲しい…。
そう言って鬼道が円堂の手に置いたのが、この校章だった。
「でもこれ大切なものじゃないのか?」
「そうだな…。今の俺には不要なものだと、切り捨てられる程、軽いものではないな」
そう言う鬼道の顔はゴーグルをしていても、どこか寂しそうで円堂の心が痛んだ。
「じゃあ…」
「だからこそ、お前に持っていて欲しいんだ。円堂…」
そっと包み込むように円堂の手に鬼道の手が重ねられ、証ごと握られる。
「お前には迷惑かもしれんが…」
「そんなことない!…じゃあ俺、これ大事に預かっておくから」
「円堂…感謝する」
そう言って控えめながらも笑顔を見せた鬼道に、ほっとしたのも束の間、鬼道から校章を握った手にキスされ、心臓が破裂しそうなくらい高鳴った。
それだけでも大変なのに、続けざまにその直後鬼道から告白されることになったのだ。
あの時の事を思い出すと、今でも円堂は顔の火照りを抑えられないでいる。
「お前もやっと人並み程度に上がった信用を、また地に落とすようなことをしなくてもいいのに」
「だから、なんだってそうなるんだよ?」
そんな円堂の様子に気付かないまま、佐久間と不動の応酬は続いていた。
円堂は少し迷った後、ちょいちょいと佐久間の制服を指先で引く。
「あのさ、佐久間…」
いい加減止めないと、と言う気持ちもあったが、気になることがある。
「鬼道は?少し元気出た?」
「なんだよ。やっぱり何かあると思えば、試合は鬼道の為かよ」
円堂の問いかけに不動は全ての事の顛末がわかり、溜息をつく。
「そんなもん、お前が慰めてあげるとか言って服脱げば一発だろ?」
「不動!!」
あまりな発言に佐久間が代わって怒鳴り声を上げる。
円堂は「服って…」と小さく呟いた後、顔を真っ赤にしながら叫んだ。
「そ、そんなことしても鬼道は喜ばないぞ!」
「「いや、それはどうだろうな」」
そこで今までの口論はどこに行ったのか、佐久間と不動が口を揃えて反論する。
「え?え?ええーっ?」
「大丈夫だ、円堂。そういう事は求めていない」
混乱し悲鳴のような声を上げた円堂を宥めるかのように、暖かい手がその身体を抱き寄せる。
「……鬼道?」
その手の持ち主は、ここにいるはずない人物。
鬼道有人が円堂を片手に抱えながら、その場に君臨していた。
続きます
帝国校章云々は全くの捏造(別の漫画でそういうのがあって)です。男子校もそうですけど、すみません。
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