主に管理人(柚音)の腐語りやSS、オフライン情報を記載することになります。
今はイナズマイレブンのWキャプテン(鬼道×円堂)に夢中です。
CPは鬼円です。鬼円♀もありますのでご注意下さい。
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続きです。今回は鬼道さん中心です。
少し前から管理人、腰痛めまして(運動不足かも)下半身がまずいです。座ったり立ったりがつらい(泣)。新年早々年齢を感じる出来事でした…(T_T)
少し前から管理人、腰痛めまして(運動不足かも)下半身がまずいです。座ったり立ったりがつらい(泣)。新年早々年齢を感じる出来事でした…(T_T)
それからの円堂は鬼道を避けるところまではいかなくとも、二人でいる時間は急速に減っていった。
まだ他の人間に不審に思われてはいなかったが、それに当の鬼道が気付かない筈がなかった。
(おかしい……)
ここ最近の異変に鬼道は人知れず悩んでいた。天才ゲームメーカーをもってしても事態の解決の糸口を掴めずにいた。
(円堂に何かあったのか?)
どう考えても彼女に避けられているように思えるのだ。
これが彼女以外の人物なら、そこまで気にはならなかったが、その相手が円堂となれば話が別だ。
(なにかあったか、もしくは誰かに何か言われたか…が考えられるが、現場を見たわけではないからな)
実は逆で鬼道が現場を見られたのだが、流石にそこまで知る由もない。
考えてみても原因は分からなかったが、円堂の様子にどこか憂いが感じられるから、余計に心配になる。
それとなく聞いてみても、なんでもないの一点張りで、少し前まではもう少し柔軟だったはずだが、今はどこか頑なだった。
言うなれば昔の…自分が雷門(ここ)に転校した(入った)頃のようだと鬼道は思った。
円堂は他人の心配はやたらとするくせに自分の心配はさせないところがあった。
他人のことなら親身になって相談に乗るくせに、自分のことには心配いらないとばかりに悟らせない。
それが本人の気付かないところで蓄積していって、ある日ぷつんと切れるのだ。
あの日……エイリア学園襲撃の時の屋上のことは一生忘れないだろう。
離れていく仲間達に自分がどうしたらいいかわからず、心が折れてしまった彼女を見るのが辛かった。
そしてそれを見守ることしか出来なかった自分の無力がもどかしく、二度と彼女をあんな目には合わせないと心に誓ったのだ。
それからは機会を見ては円堂を誘い、心の裡を曝け出させるようにして来た。
何かあれば声をかけ二人で語り合った。
そうして少しずつ彼女の相談役と言う地位を固めていったのだ。
だが、今回また彼女は一人で何かを抱え込んでいるらしい。鬼道にも相談せず、かと言って他の誰かに相談している様子もなく(それならそれで内心穏やかではいられないが)、思い悩んでいる様子だった。
今日こそは決着をつけようと鬼道を円堂を探した。
もう限界だった。
これ以上避けられれば自分が参ってしまうのがわかっていた。それだけ彼女は鬼道にとって大きな存在なのだ。
やはりと言うか鬼道の予想通り、円堂は鉄塔広場にいた。ただ何をするというわけでもなく、こちらに背を向けて座っていたが、その背が泣いているようで、鬼道は当初は様子を見る予定だったのだが、堪らず呼びかける。
「円堂」
声をかければ一瞬びくっと肩を揺らせた後、ゆっくりをこちらを向いてくれた。その顔を見れば泣いてはいなかったようだが、泣く寸前ではあったことが窺える。
「どうした?」
「な、なんでもない」
「…ようには見えないが?」
重ねて問いかければ、円堂は言葉に窮したように俯いてしまう。
「俺には言えないか?」
「鬼道……」
「近頃俺を避けるのも、それが原因か?」
「っ!避けてなんかない!」
円堂の表情は何かを必死に堪えているように見えた。そして、それが言葉より何より雄弁に語っていた。
「…俺が不要になったのか?」
「そんなわけないだろう!なんでそんなこと言うんだよ」
円堂の顔は怒っていると言うよりは悲しげに歪んでいて、その言葉に嘘はないのがわかる。
それに内心安堵しつつ、では何故?という疑問が当然残る。
「では……どうして俺を避けるんだ?」
「避けたって、そういうわけじゃなくて……」
円堂は一生懸命言葉を選んでいるようだった。いつも溌剌と喋る彼女に似つかわしくない程、顔を俯かせながら、ぽつぽつと話し出した。
「だってずっと俺……鬼道に付き合わせてばかりだったから」
「それは俺が好きでやってるんだ。お前が気にすることじゃない」
「でも鬼道の自由な時間が無くなっちゃうだろ?」
それでなくとも鬼道は忙しいんだし、と気遣ってくれているのだろうが、彼女は何もわかっていないと鬼道は内心溜息をつく。
常に人を気遣うのは彼女の長所だが、この場合はもどかしいばかりだ。
「俺の時間をどう使おうと俺の勝手だ。俺はお前といたいと思った。ただそれだけの事だ」
「でも……」
「円堂、お前は何を気にしているんだ?」
「別に気にしてなんか…」
「言っておくが、お前が俺を避けたところで一緒だぞ」
俺の時間は何も変わらない、と鬼道が続けて言えば、円堂は大きな目を更に丸くしていた。落ちないか心配になるほどだ。
「な、なんで?」
「どちらにしても俺はお前のことを考えているからな」
「え…?」
「お前がまた無茶をしていないか、とか」
そう言いながらさり気なく手を伸ばして鬼道は円堂の髪を撫でる。
こうして触れるのも随分と久しぶりだった。
「う~……」
円堂の顔が見る間に紅くなる。それは夕日のせいだけではない。
「怪我をしていないか、とか」
「き、気を付ける」
「そして……」
鬼道の手がスッ…と円堂の頬を撫でる。
「また一人で泣いていないか、とかな」
「な、泣いてない!大丈夫だからな!」
「…円堂」
明らかに動揺した彼女をどさくさに紛れて抱き寄せる。こうでもしないと彼女がするりと自分の手からいなくなってしまいそうで怖かったのだ。
「何があったんだ?円堂」
そして今回逃がしてしまえば、もう修復不可能な事態になるのではないか。そんな予感が付きまとって、頭から離れないのだ。
「だって…、だって、どうしたらいいか、わかんないんだ」
静かに問い掛ければ、心を塞き止めていた箍が外れたのか、堰を切ったように切ったように円堂が喋り始めた。
「このままじゃダメだって、わかってて、でも俺……」
「何が駄目なんだ?」
「だって……俺、鬼道に甘えすぎだし」
「そんなことはないと思うぞ」
「でも、今までだったら大丈夫だったのに……。これくらい全然平気だったのに……」
言葉は拙いが、何が言いたいのかすぐにわかる。そしてそのことに喜びを禁じえず、自然と口角が上がった。
「それなら好都合だ」
「え……?」
「お前は何でも一人で抱え込みすぎるからな。それが緩和されたのなら俺にとっては幸いだと言っているんだ」
「そんなの!鬼道にとって良くないことに決まってんじゃん!」
嫌々するように首を振って叫んだ円堂を落ち着かせるように、その背を撫で耳元で囁いた。
「どうしてそう言い切れる?」
「だって俺、絶対鬼道に頼りすぎてるし」
「光栄だな。むしろもっと頼って欲しいと、俺は思っているくらいだが?」
円堂の顔が見たくて額を合わせるようにして覗き込めば、チョコレート色の瞳が涙で滲んでいて、思わず舐め取りたくなるが、今は話を聞くのが先だと自制する。
「でも…そんなの鬼道に彼女が出来たら、出来なくなるし」
「……は?」
続きます。
鬼道さん、色々ご苦労様です(笑)。
鬼道さんは国宝級の(鈍さを誇る)恋人のせいでくっつく前もくっついた後も多大な苦労をしそうですね。
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