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 主に管理人(柚音)の腐語りやSS、オフライン情報を記載することになります。 今はイナズマイレブンのWキャプテン(鬼道×円堂)に夢中です。 CPは鬼円です。鬼円♀もありますのでご注意下さい。
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やっと終わりました。今回はどちらかと言うと大人版鬼円がメインかも?(14才鬼道さんも勿論いますが)

次が番外編で14才鬼円を出す予定です。

それにしてもうちのPC、やっぱり入院させるべきかなと検討中。





「…やはりお前は変わらないな」

「むぅ。成長してないって事だろ?わかってるよ」

くすりと14才の鬼道に笑われて、自覚があるだけにバツが悪かった。

それに無意識に拗ねたような言い方になっちゃって、本当に子供みたいだな、俺。

「そうじゃない。安心したと言ってるんだ」

「…安心?俺が子供っぽくて?」

「だからそう拗ねるな。そうではなくて…お前のそういう所を多少は俺も守れたと言うことをだ」

「鬼道に?…うん、そうだな。いつも守って貰ってる気がする」

「後はそうだな。可愛いままで安心した」

「…可愛いって何だよ?」

「そのままの意味だ。俺がそう思うのだから、未来(こっち)の俺は尚更だろう」

「そんなこと…」

ないとは言えなかった。事ある毎にそう言われているからだ。

思わず、かぁと赤くなった俺を宥めるように頭を撫でてくれる鬼道は大人だろうが子供だろうが、やっぱり鬼道だな、なんて思った。

だから適わなくて当然なのだ、とやっとわかった。

「だから俺にとって重要なのは俺の事より…お前がどう思っているかなんだ」

「鬼道……」

「教えてくれ、円堂。今のお前は俺をどう思っているんだ?」

俺の頭を撫でる手をどけて、向き直った鬼道の目は真剣だった。

ゴーグル越しからでもわかる、誤魔化す事を許さない瞳だ。

「鬼道…。俺は……」

言ってもいいんだろうか?とその目を受けて、俺は迷ってしまう。

こっちの鬼道にもちゃんとは言っていないのに……。

「幸せすぎて…怖かったのかもしれない」

でも口から出てくる言葉は、ずっと考えていたことだった。

「幸せ過ぎて?」

「ああ。…当たり前のように今は側にいることが出来るけど……それが出来なくなったらと思うと怖くて……」

本当なら鬼道の側にいるのは俺じゃなくて、パーティーの時に見たような令嬢が相応しいって事くらい、俺にもわかる。

だから不安になって鬼道にぶちまけてしまって今回のような喧嘩になってしまった。

一度離れたのもそれが理由だ。
別れた方がいいとあの時思ったのは、鬼道の将来の為を思ったのも本当だけど、怖かったんだ。

鬼道と離された時ちゃんと立てるのか。

鬼道の幸せをちゃんと考えて離れられるか。

とか、色んな考えてぐるぐるしてしまっていた。

悩む事に元から慣れてないから、それはすぐにパンクしてしまったけど…。

別れていた時はよく鬼道の夢を見た。

鬼道の姿は中学生だったり、大人だったり、その時によって違ったけど、いつも幸せだった『過去』の夢だった。

そして夢から醒めて、独りに気付いて朝方よく泣いていた。

自分から別れを言い出したくせに、夢にまで見てた挙げ句に枕に顔を押し付けて、ちょっとした呼吸困難になりながら泣いている自分がひどく情けなかった。

そんな日々が少し前まで確かにあったはずなのに、今ではそんな夢を見る事はほとんど無くなって…。

代わりに夜中にふと目を覚ました時は目の前に鬼道の眠っててもわかる綺麗な顔があったり、まだ起きていた鬼道に微笑まれたりした。

そうすると何故か胸がギュッと痛くなって、つい鬼道の胸に縋りついてしまって(寝ていても)いつも鬼道に「…どうした?」とか「怖い夢でも見たのか?」と少し擦れた優しい声を掛けられ、その声と同じくらい優しいキスが降ってきた。

そんな夜が続いて、あの泣いていた日々は確かにあったはずなのに遠い昔の事のように思えて、それが怖くなった。

またあんな日々が来るかもしれないのに…。


「…円堂」

鬼道の穏やか声が耳に届いた。

「元々俺はお前を手離す気は更々ないが、未来(こっち)の俺もそうだとお前を見ていればわかる」

「…なんで?」

いつの間にか潤んでいた瞳でも鬼道の顔が赤くなったのがわかり、首を傾げた。

「それは…その…そんな綺麗になったお前を他の奴らも放っておかないだろう。お前に俺以外の奴が触れるなんて考えたくもない」

「き、綺麗って…そ、そういうのなら、むしろ鬼道の方が…」

「俺なんかよりお前の方が綺麗だ。心を含めて、ずっとな」

「鬼道…」

「だからそんなお前が俺の事をどう思っているのかが気になるんだが?円堂」

おもむろにゴーグルを外し、視線を合わせてくる。

直接視線が合うと、やっぱり鬼道の瞳は昔から綺麗でドキドキしてしまう。

「そ、それは…」

恥ずかしくてギュッと目を閉じると

「好きだよ!好きに決まってるだろ!一度だって、鬼道を好きじゃない時なんて無かったんだぞ!」

もうヤケだとばかりに大声で宣言した。



「…そうか。それは良かった」

「……………へ?」

耳に馴染んだ少し低いけど甘い声。

さっきまで聞いていた『鬼道』の声とは少しだけ違う声音に恐る恐る目を開けると

「き、鬼道……!」

「…ただいま、守」

「お、お帰り」

そこにいたのは今の俺と同じ24才の鬼道有人だった。




「それで今のは『俺』に向けられた言葉だと思っていいんだな?」

「……そうだよ」

「そうか。それを聞いて安心した」

帰ってきた鬼道は替わる前の不機嫌さまで過去(あっち)に置いて来たらしい。

どう見ても機嫌が良さそうで、早速とばかりに俺を膝に乗せて、首筋に顔を埋めてきた。

「鬼道…」

「わかってはいたが、やはりお前は昔から可愛かったな」

そのまま顔を寄せられて、自然な動作でキスされた。

「そ、そんなことないけど…でも昔の俺にやりすぎだと思うぞ」

今更ながら思い出したけど、こんな風に鬼道に何度もキスされて、14才だった俺は沸騰寸前で14才の鬼道の所に帰されたのだ(本当は鬼道が帰って来たんだけど)。

そんな俺を見た当時の(さっきまで一緒にいた)鬼道は怒り心頭で(俺にじゃなくて未来の自分に)、その余りの迫力に驚愕したのを覚えている。

「今日はずっと出来なかったからな。その分の反動が出たのだろう」

「反動って…」

「それよりも今回はお前の本音が聞けて、俺としては役得だったな」

「……あ!」

口を両手で押さえたけどもう遅い。

目を閉じていて気付かなかったけど、どのタイミングで入れ替わったんだろう?

「…あの時はお前の言葉の意味を全て理解することは出来なかったがな」

「…鬼道。…ひゃっ!」

そっと伸ばされた手が耳の後ろや首筋をくすぐって、思わず首を竦めてしまう。

「同じ轍を踏む気はない。…俺は二度とお前を離さないから覚悟するんだな」

間近で見る鬼道の瞳が挑発的に、けど隠しきれない本気の炎がその奥に見えて光る。

「鬼道…俺は」

「お前の気持ちを知ったからには、俺はもう遠慮はしない」

「遠慮って…」

してたのか?とは聞けなかった。

聞いたら最後、何か良くない事が起こりそうなのがわかったからだ。

でも……。

「遠慮なんかしなくていいぞ。そんなのして欲しくない」

鬼道の本音が嬉しかった。

普段から仕事で色々と我慢しているのだから、自分といる時ぐらいは遠慮なんかしないで欲しかった。

「そうか。ならその言葉に甘えさせてもらおう」

やっと真っ直ぐに見れた鬼道の瞳はやっぱり綺麗だったけど…。

「あ、あのさ鬼道、そういう意味じゃなくて…」

俺を抱っこしたまま立ち上がった鬼道が行こうとしている場所は一つで…。

「嫌なのか?」

「…そうじゃないけど」

ちょっと早まったかもなんて思わなくも無いけど、まぁいいかと結局、その首に抱きつくことで了承してしまったのだ。

明日起き上がれるかなぁ、なんて考えながら目を閉じた。

そうして同時に過去(あっち)にいる二人の幸せも密かに祈ったのだった。




END

14才同士の結末は番外編で。

しかし14才の円堂くん相手でも容赦しなかったらしい鬼道さんっと端から見たら……いやいや(汗)。

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