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 主に管理人(柚音)の腐語りやSS、オフライン情報を記載することになります。 今はイナズマイレブンのWキャプテン(鬼道×円堂)に夢中です。 CPは鬼円です。鬼円♀もありますのでご注意下さい。
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大人版鬼円です。予想外に多くの方に受け入れて頂けたようで嬉しいやら、こんなので申し訳ないやらです。


次辺りに今回入れられなかった入院中エピソードをお披露目出来ればと思います。
別名・口説く鬼道さんとフリ続ける円堂くんの攻防戦です。



今回やっと鬼道さんが起きてきます(笑)














(結局、鬼道に心配させてばっかりなんだよな)







炊いた御飯におかかと海苔を乗せて、その上に焼いた魚を置きながら、ふと昔のことを思い出していた。











事故にあって何日か意識不明だったらしい俺が目覚めた時、初めに見たのは鬼道の姿だった。







後で気付いたんだけどドアの外には佐久間がいて、多分そろそろ時間だとか知らせてたんだろう。







鬼道はドアのところで立って小声で何かを伝えていた。邪魔するつもりは無かったけど、何だか夢みたいで…。







自分が何でここに寝ているのかもわからなくて、パーティーでもないのにこんなに近くに鬼道がどうしているのかもわからなかった。







昔からわからないことはいつも鬼道が教えてくれた。だからじゃないけど思わず呼んでしまったのだ。











鬼道……と。











本当に言葉になったか、わからないぐらい小さな声だったはずなのに鬼道は気付いてくれて、すぐにこちらを向いてくれた。







そうして俺と目が合うと信じられないという風に切れ長の目を珍しいほど見開いた後、こちらへと駆け寄ってきた。







「えん、どう?」







「うん…」







恐々と伸ばされた手は俺の右頬(左頬は擦り傷があったらガーゼで止められていた)に触れた。昔から変わらない暖かな手だった。



俺より体温低いのに、その手はいつだって優しくて暖かかった。







その手の上に自分のを重ねたかったけど身体が動かなくて、そこで自分が怪我をしているのに気付いたのだ。







「鬼道……俺」







「よかった。目が覚めて…本当に」







鬼道の声は震えていて、そっと俺を壊れ物にでも触るかのように抱き締めたのだ。







抱き締められる前の一瞬見えた表情は今にも泣きそうな笑顔で、俺は多分…いや絶対一生忘れないと思う。











その場はすぐ後に母ちゃんと父さん、医者になった豪炎寺が来たから鬼道は場所を譲って帰ったけど、またその次の日に見舞いに来たのだ。







まさか、その日からずっと口説かれることになるとは思わなかったけど。







(でも仕事忙しいだろうに、よく毎日来られたよな)







多分じゃなくても、その辺りは秘書の佐久間が何とかしたのだろう。



本当に苦労したんだろうなと思う。



















玉子焼きの他に醤油味の唐揚げと里芋の煮物(夕飯の残りをちょっと味付け変えて入れてみた)と母ちゃん直伝のひじき(油揚げと人参と蒲鉾も一緒に煮付けた)を健康にいいからと入れた(やっぱり彩り悪いかもな)弁当をそれぞれの色が違う布で包んだ。







(でも本当にこんな日が来るなんてな……わっ!)







最後の悲鳴は実際声に出していたのかもしれない。







だって唐突に後ろから抱き締められたのだ。







こんなことをするのは振り返らなくてもわかる。







「鬼道!これから朝飯作らなきゃいけないんだから、離してくれよ」







「…嫌だ」







後ろから寝ぼけているにしてははっきりとした声が聞こえた。







そう、鬼道を起こすと厄介なのはこれだ。







寝起きの鬼道は妙に迫ってくるのだ。しかも昨夜の名残を十分に滲ませて…何というか男に使うのは変だけど色っぽいのだ。







男の色気ってこういうのを言うんだろうな。同じ男の俺がそう思うんだから、相当なんだろう。







えっとフェロモンってやつ?それが朝の鬼道は凄いのだ。







そんな鬼道から迫られたら俺だって頑張るけど、これが結構大変なのだ。







こうして足音も立てずに近付いて来たと思ったら、背後から抱き締めて…。







「ひゃっ!鬼道っ、ダメだって…」







「守…」







耳元で囁かれる低音ボイス。







なんでこいつ、朝っぱらから夜の帝王モードなんだよ?







抱き込まれたまま首筋を唇でなぞられて、気紛れに吸われたり舐められたりする度にびくんと反応してしまう。







せめて変な声を上げないようにエプロンの裾をぎゅっと握ったけど、それもどこまで堪えられるか、わからない。







だって俺の身体のことを俺より知ってる鬼道のことだから、どこが俺が弱いかなんて熟知してるから…。







「本当にダメだって!鬼道」







あわよくばパジャマの襟から中に手を入れようとするから、それを阻止するのに必死だ。







このままじゃ鬼道に朝飯も食べさせないまま出勤させることになってしまう。今、家事を預かる身としてはそんな事は許されなかった。







「今日行けば明日は休みだろ?明日なら…していいから」







もうなりふり構ってられなくて、思いついたまま俺がそう叫べば、ぴたりと鬼道の動きが止まった。







「なら今夜もいいんだな?」







「いいから!だから今は…」







「…わかった」







「へ?……あっ!」







スッ…と意外な程簡単に離れた腕に、こっちの方が驚いてしまう。



けど直後に自分の言ったことを思い出して、蹲りたいほど恥ずかしくなってしまう。







(俺も朝から何言ってんだよ!?)







出来ることなら前言撤回したいが、したり顔の鬼道を見る限り無理そうだった。







「約束だからな、守」







「…いいから早く着替えて来いよ」







とりあえず今夜のことは考えるのは止めて(現実逃避って言うんだっけ?こういうの)、朝の作業を続けることにした。何しろ後45分で鬼道に朝飯食べさせて仕事モードにさせなくてはいけないのだ。







だから…







「今夜は早く帰れるように調整しよう」







と企み顔の鬼道の背を押して、早く着替えさせるべく台所から追い出した。











(さて鬼道が着替えて来るまでに朝飯作っちゃわないとな。時間もないから今日は卵もあるし、オムライスでいいかな。後は…)







そんな事を考えながら、卵を割る俺は自分が昔考えていたよりも、もっとずっと幸せを感じていた。



















END







鬼道さんが朝円堂くんに甘えるのは未だに別れていた時のことを夢で見るせいです。円堂くんが回想していたのと同時に、鬼道さんは夢で同じシーンを見てました。







別れていた時に鬼道さんが不眠症で朝が不機嫌なのは毎夜、円堂くんに別れ話をされた時のことを繰り返し夢に見ていたせいです。







病まなかったのは円堂くんが自分のことが嫌いになったり、心変わりから別れたわけじゃないことを知っていたからで、でなければ堪えられなかったかもしれませんね。







しかし…毎朝これって円堂くん大変だなぁ(汗)。本当に器が大きいですよね、円堂くん…。



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