主に管理人(柚音)の腐語りやSS、オフライン情報を記載することになります。
今はイナズマイレブンのWキャプテン(鬼道×円堂)に夢中です。
CPは鬼円です。鬼円♀もありますのでご注意下さい。
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不動って片思いが合いませんか?(酷ッ!)
「ったく、やってくれるぜ」
それを見た瞬間、不動はそう吐き捨てた。
赤い牽制
誓って何かしようと思ったわけじゃない。ただ木陰に特徴あるオレンジを見つけたから見に行っただけだ。
微かに揺れるそれが持ち主が寝ていることを意味していて、そのバカ面を拝んでやろうと思った。
まぁ、やれるなら悪戯くらいはしてやろうと思ったが別に他意はない。
そんな軽い気持ちで近付いた不動は早速後悔した。
心地よさそうに眠っている円堂は予想通り。だが、その身体にかかっている赤いマントは予想外だった。見ないふりをするには、その赤は鮮明過ぎて、どうしたって目に入ってしまう。
「牽制のつもりかよ。余裕ねーな」
他人のものに興味はない。
が、他人のものだからと遠慮する気もない。
その場にしゃがむと自然円堂との距離が近くなり、表情までもよく見える。
「あ~あ。安心仕切った顔してんなぁ」
それは円堂自身の性格か、その身体にかかるマントの持ち主に守られているからか、いい夢を見ていることは確かだろう。
(ここで俺が手を出したら、どんな顔するかねぇ?)
そんなことを一瞬企むが、すぐに興味を無くす。
(やめた。あいつの吠え面は見てみてーが、お子様が泣くのは鬱陶しいからな)
そっと伸ばした手で円堂の髪に触れれば思っていた以上にさらりとして感触がよかった。
そこで思い切るように立ち上がると
「不動!そこで何をしている」
予想通りの人物の予想以上に焦りを含んだ声だ。
大方、ちょっと場を離れた隙に自分がいて大慌てで戻ってきたとこらか、と不動は考察する。
「別に。我らがキャプテンのご尊顔を拝んでるだけだぜ」
「何もしていないんだな?」
「それを俺に聞いてどうするんだ?」
「っ!」
お得意の頭脳も愛しい恋人が絡むと冷静に使えないみたいだな。
ゆっくりと振り返れば、いつものゴーグルはしているが、トレードマークの一つであるマントを外した鬼道が不機嫌を絵に書いた顔で立っていた。
「安心しろよ。お子様に手を出すほど不自由はしてねーからよ」
「お前自身がそう思っているのなら問題はないな」
そう言って円堂に近づく鬼道はいつものポーカーフェイスを取り戻していて、面白くねーなと不動は思う。それは鬼道に対してなのか、それとも。
「そんなにそのお子様が大事かねぇ」
「そう思うのなら、思っていればいい」
そう言って円堂に事も無げに手を伸ばす鬼道は存外にお前に話す必要はないと言っているようで、それが更に気に喰わなかった。何の躊躇いもなく伸ばされる手にも自分でもわからないムカつきを覚える。
「けっ、やってらんねーぜ」
これ以上考えるのも、この場にいる理由もない。いたくもない。
そう思い、不動は踵を返したが、胸に言い様もない不快感だけが残った。
終わり
この前の鬼円不動の少し前の話かもしれません。不動が円堂くんを気になりだした辺りです。
毎回不動が報われなくてごめんなさい。
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