主に管理人(柚音)の腐語りやSS、オフライン情報を記載することになります。
今はイナズマイレブンのWキャプテン(鬼道×円堂)に夢中です。
CPは鬼円です。鬼円♀もありますのでご注意下さい。
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高校編の後編アップ前なのにすみません。
後天性もギャグだけじゃなくてシリアスもありますよ的な∬です。
設定で書き忘れましたが、事件は中学の部活引退直後に起こります。
ちょっとした流血(怪我)がありますのでご注意下さい。
後天性もギャグだけじゃなくてシリアスもありますよ的な∬です。
設定で書き忘れましたが、事件は中学の部活引退直後に起こります。
ちょっとした流血(怪我)がありますのでご注意下さい。
先程から一言も口をきかない鬼道に、これは本気で怒ってるんだなと円堂は思う。
何しろタイミングが悪かった。円堂がいつになく無茶な特訓をして怪我したところに鬼道が来たのだから。
円堂の突然女の子に変化してしまった身体。
それは当然、体力や腕力も女の子のものへと変わってしまった。
今まで出せていた必殺技も威力が半減したように感じて、円堂は焦っていたのだ。
鬼道はそんな円堂を諭すように、混乱している精神面も大きいと言っていた。それに今は部活を引退して毎日練習しているわけではないから、その辺りも考慮し、いつもの平常心を取り戻せば100%までは無理でも80%くらいまでは戻るとアドバイスしてくれた。
鬼道が言うならそうなのだろう。彼はこういう時に気休めは言わない。何かしらの根拠があることを円堂もよく知っている。
でもそれでは満足出来なくて。
この身体でも同じように出来なくちゃ駄目だと思って。
だから前と変わらない特訓をして案の定タイヤを受け止めきれずに指を強打した挙げ句、顔面をぶつけてしまい鼻と額から血が止まらなくなってしまった。
前では有り得なかった事態に円堂は半ば呆然として、じくじくと痛む身体に少しずつ現実が見えてきた。
「痛っ!」
でも練習すれば、諦めなければと続けようとして足にも痛みが走り、立ち上がることすら出来なかった。
吹っ飛ばされた時に変に踏み込んだらしく右足が痛かった。軽く捻ったのかもしれない。
「は、はは…」
そんな自分の不甲斐なさに何故か乾いた笑いが出て、次いで涙が出てきた。
もうぐちゃぐちゃだった。心も身体も。
どうしたらいいのかわからなくて、でも誰にも相談なんか出来なくて、ただ涙が止まらなかった。
そんな状態の円堂を鬼道が見つけたのだ。
鬼道にだけは見られたくなかっのに、どうしてだか彼には情けない姿ばかり見せてしまうなと円堂は思う。
「円堂!」と珍しく大声で呼ばれて、細い肩がびくりと震えた。
円堂はせめて血と泥と涙で汚れた顔を隠したかったけど正面に周り込まれてしまった。
今の円堂の状態を一目見て鬼道は状況を把握したのだろう、表情を一気に厳しくした。
「お前っ…」
少し震える声は普段冷静な鬼道の感情の高ぶりを示していた。それ以上は何も言わず、尻餅をついたままの円堂の身体を倒して自分の膝に頭を乗せると、未だ流れる血を止めるように、何処から出したのかガーゼとタオルで鼻と額をそれぞれ覆った。
「鬼道、汚れちゃうから」
「……」
円堂の制止にも耳を貸さずに、そのままの体勢で携帯でどこかへ連絡していた。
多分迎えに来る運転手にだろう。
短く通話を終えると、そこから先は円堂が何を言っても無言でタオルを押さえていた。
それから程なくして現れた車に、鬼道は円堂の足の怪我まで知っていたのか、膝と背中に腕を通して抱き上げると、そのまま車に乗せた。
無駄だと知りつつ、車が汚れると円堂は言ったが、やはり無駄に終わった。
車ではまた新しいタオルで、でもさっきと同じく膝枕されて、何だか居たたまれなさでいっぱいになる。
そのまま病院にでも連れていかれるのかと思ったが、着いた先は何故か鬼道の家だった。
そこで予め呼ばれていた医者に診てもらい手当てを受け、またどこからか用意された新しいジャージに腕を通した。
円堂の怪我は両手の人差し指と中指と薬指の爪が割れ、鼻は骨折は免れたが、しばらくは痛むとのことで額は軽傷だが、包帯を巻かれ、右足は軽い捻挫ということだった。
医者と一緒に来ていた年配の看護士さんから「女の子なんだから、あんまり無茶しちゃ駄目よ。有人くん、凄く心配してたわよ」と、やんわりと注意された。聞けば鬼道家お抱えのお医者さん達で、鬼道が引き取られた頃から知っているらしい。
そうして治療が終わり、お医者さん達にお礼を言うと、隣室で待機していたらしい鬼道が部屋に入って来た。
治療と着替えが終わったことを聞いたらしい。
改めて医者から円堂の怪我の状態を聞くと、眉間の皺を増やしつつ、同じく礼を言って、玄関まで見送りに出た。
円堂も一緒に行こうとしたのだが医者と看護士と何より鬼道に止められ、その場に残った。
お大事に、と医者達が去った後、物凄く怒っているだろう鬼道にどう言って謝ろうか、と天井を眺めながら悩んでいた。
END?
いや話はここで終わりではないのですが一応。当初はシリアスな面もあります的な紹介でした。
鬼道さんは本気で怒ると無言になりそうな気がしまして。説教ならまだいいけど、黙ったら怖いよと。
それにしても円堂くんに怪我させることが多いですね。すみません。
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