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 主に管理人(柚音)の腐語りやSS、オフライン情報を記載することになります。 今はイナズマイレブンのWキャプテン(鬼道×円堂)に夢中です。 CPは鬼円です。鬼円♀もありますのでご注意下さい。
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 #91でもちょこっと話題にしました鬼円←不SSですが鬼道さんがほとんど出てきません(すみません)。不動視点です。















『俺は不動を信じる』

 よせよ。信じるなんて簡単に言うんじゃねーよ。


『鬼道や佐久間と同じ大切な仲間だ』

 そんなこと言っても全く同じじゃねーくせに。


 そう心で反論した俺が思い出すのは、バスに乗る込む前の出来事だ。





 届かない手





「不動もどうしたんだ?何か様子が変だぞ?」

 練習が始まる前、そう言って俺を呼び止めたのは他でもない、一応うちのチームのキャプテンの円堂だった

まぁ、俺を呼ぶなんて暇なこと、こいつ以外にいねーけどよ。


「別に変じゃねーけど?俺もってことは他にも変な奴がいるってことか?」


 そんなこと聞かなくてもわかる。むしろそいつの方が心配だろ?
キャプテンとしてじゃなく円堂守個人としては。
なら、俺に話しかけている暇があったら、あいつのところに行けよ、と言うのが正直な気持ちだ。


「ああ。ちょっとな。まだはっきりとはわからねーけど」

「なるほど。俺とそいつとの間で何かあったんじゃないかと思ったわけだ?」


 それならそうとハッキリ言えよ。一々心配してるような素振りを見せんな。

しかもこのお子様キャプテンは本当に心配してるように見えるから性質が悪い。


「そうじゃねーけど。不動と二人がじゃなくて三人で何かあったんじゃないかと思ってさ。
いや、別々に何かあったのかもしれないけど、それで気になって」


 二人ってことはあいつだけじゃなくて・・・ああ、佐久間か。

 要するに俺とあいつらで何かに巻き込まれたかもしれないと思っているわけか?

 俺とあいつらの間で何かあったわけじゃなくて?


「・・・何にも聞いてねーのかよ?」

「なにが?」


 心底わからなそうな顔をして首を傾げる円堂は本当に何も聞いていないのだろう。

知ってて知らないふりが出来るほど器用な奴じゃない。・・・ただのお子様だからな。

 ということは、あいつは本当に話してないってことだ。大方、巻き込みたくないとか思ってんだろうな。あの格好つけは愛しい愛しい恋人には甘いからな。


「別に・・・。ただ」


 ここで俺が真実を話したら、あいつはどう反応するか。そう考えて少し楽しい気分になった。

あの野郎に対しての初めての優越感だ。今、この場でならこのお子様をどうにでも出来る。


「ただ?やっぱり何かあったのか?俺に出来ることがあるなら言ってくれ」

「・・・出来ること、ねぇ。いいのかよ。そんなこと言って」

「おう!言ってくれ」


 どんっと任せろと言わんばかりに自分の胸を叩く円堂に心底呆れた。

ここで俺がどんな要求するか、わからねーのにそんなこと言っていいのかよ。

もしここであいつじゃなくて俺を選べと言ったら・・・いや。これはただの例えだ。


「不動?」

「ならさ、キャプテン。一つわからねーことがあるんだけど?」


 片手をそうっと円堂に伸ばした。

 あいつより先に俺が会ってたら・・・・・・・・・あいつじゃなくて俺を・・・。

 無理だな。そんなことありえねーか。

 この目の前にある馬鹿正直な瞳も揺るがない心も、もしかしたらなんて考えるほうが馬鹿だ。

 俺らしくもねぇな。


「なんだ?」

「前から、お前の頬って柔らかそうだなと思ってたんだけど、実際どうなんだよ?」

「ふえ?」


 引っ込みのつかなくなった手で円堂の頬を掴めば予想以上に暖かくて柔らかかった。


「お!なんだ結構感触いいな」

「ふ、ふびょー!?」

「あー、意外と伸びるな、これ」

「ひ、ひひゃい!ひひゃいって!」


 両手で引っ張れば本当に痛いのか、ちょっと涙目で叫ぶ円堂が可笑しくて、もっと引っ張ってやろうかと思ったが。


「不動!何をしている」


 ・・・やっとお出ましか。 

 円堂が俺に話しかけた時から、その後ろの壁に隠れていることはわかってたんだよ。お子様は気付いていなかったみたいだけどな。

 いや、あいつのことだから俺に気付かせたのはわざとかもな。気付かれないようにするなら、もっと上手くやるだろう。わざわざマントの先を見せるくらいだ。

 そうやって俺に余計なことを言わせないためだ。

 なにせ、あいつは・・・。


「よぅ、鬼道くん」


 天才ゲームメーカーも恋人の危機には弱いってか。

 いつものポーカーフェイスが崩れてるぜ。



「不動。何をしていると聞いているんだが?」

「なにって見てわからねーのかよ」

「まずは円堂から手を離せ。話はそれからだ」

「ふん。俺に指図すんじゃねーよ。言われなくても離すさ。もうわかったしな」


 プツンと頬を引っ張る両手を離せば、


「ぶぎゃ!」

「円堂!」


その衝撃で円堂が後ろへと体勢を崩し、鬼道が慌てて支える。


「そんなに大事なら箱にでも入れとけよ。鬼道くん」

「不動、貴様・・ッ!」

「次はこんなもんじゃすまねーって、そこのお子様に伝えといた方がいいぜ」


 そう最後の忠告をして俺は去ったはずだ。






 その俺をまだ『信じる』だって?

 あのお子様はどこまで馬鹿なんだよ。

 お子様のくせに・・・。俺の手なんか取る気なんてないくせに。

 どこまで俺を惑わすんだよ。

 次に俺に近付いてきた時は・・・・・・・今度は忠告なんてお優しいことはしないぜ。







END?





 忠告してくれるのが不動なりの優しさと本気の表れです。

 何故だろう。不円よりも鬼円不の方が不動を愛しく感じます(ごめん、不動)。

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