主に管理人(柚音)の腐語りやSS、オフライン情報を記載することになります。
今はイナズマイレブンのWキャプテン(鬼道×円堂)に夢中です。
CPは鬼円です。鬼円♀もありますのでご注意下さい。
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ここでは初めて登場します夏未さんです。殆ど夏未さんと守くんの会話で鬼道さんは最後に少ししか出てきません。女子会です(笑)
「料理を習いたい?」
「うん!」
雷門校の理事長代行・雷門夏未は、いつものようにサッカー部の監督代行をしている旧姓円堂、現・鬼道守を自室に招いての、お茶の時間を過ごしていた。
放っておくといつまでも練習に付き合ってしまう彼女を止める意味合いも兼ねて、彼女が監督を勤める日は夏未も早く仕事を切り上げて、この時間を作っていた。
とりとめもなく話しながら過ごす、この時間を夏未は密かに楽しみにしていた。
練習を終えた後、彼女の夫が迎えに来るまでの短い時間だが、女同士話題は尽きない。
そんな中での突然の願い出だった。
新妻修行?
「でも私、料理なんて…」
「あ、いや。夏未にじゃなくて」
困ったように頬に手を当てた夏未に即座に否定する。
何しろ夏未は筋金入りのお嬢様で、サッカー部のマネージャーとなって初めておにぎりを握ったぐらいなのだ(しかも物凄く塩辛かった)。何事も完璧にこなす彼女だが、料理の腕前だけは到底期待出来ないものだ。
「夏未のうちのコックさんに習いたいんだ」
「うちのシェフに?いいけど、いきなりどうしたの?円堂…いえ守くんは料理上手じゃない」
どうもまだ旧姓で呼んでしまいそうになり、慌てて言い直す。
それにしても不思議だった。
守の料理を食べたことは何度もある。そのどれもが美味しかったのを覚えている。今更何を習うと言うのか…。
「えっとさ、俺の作れるのって全部母ちゃんに習ったから家庭料理って言うか、素朴なやつでさ」
「それがいいんじゃない」
普段シェフ達のつくる食事に慣れている夏未にとっては新鮮で、何故だか懐かしさも感じる守の料理を実はとても気に入っているのだ。
彼女の夫である鬼道もそうだと思ったのだが違うのだろうか?
「でも鬼道の…」
「わかったわ」
「……え?」
守の一言で状況を推理した夏未はいきなりスクッと立ち上がる。
「守くんの料理を鬼道くんが気に入らないと言うなら、私が鬼道くんに決闘を申し込むわ!」
「けっ、決闘!?」
「ええ。私、フェンシングには自信があるのよ」
「そうじゃなくて!何で決闘?」
夏未が護身術も兼ねて諸々強い(強すぎる)ことは知っているが、何故鬼道と決闘しなければいけないのか?
「あら?だって鬼道くんが何よりも大事にするって言うなら仕方なく涙を飲んで守くんをあげたのよ。それが料理が気に入らないって…」
「ちょっと待って!違うから!鬼道は美味しいって食べてくれるから!」
「そうなの?ならどうして?」
やっと落ち着いてくれたのか座ってくれた夏未にほっとしながら(今にも飛び出して決闘にもつれ込みそうだったのだ)守は経緯を説明する。
「ほら、鬼道の家って夏未の家みたいにテーブルが綺麗で、いかにもレストランの食事みたいなのが出て来そうって言うか似合うのに、俺のって見た目が悪いし…」
そこでシュンと俯いてしまう守の手を再び立ち上がって隣に座った夏未が取る。
「馬鹿ね。そんなとこ、全然気にすることないのよ」
確かに家庭料理の見た目はシェフの作るものよりは良くないかもしれないが、何より暖かい気持ちにしてくれる。
鬼道も普段外で散々嫌でもそういうものを食べているのだ。家に帰って食べる守の料理が何よりのご馳走だろう。
まぁ、隣に守がいることもあるだろうが。
「鬼道くんは守くんの料理が気に入っているのよ。変わっちゃったら悲しむんじゃないかしら?」
「でも見た目くらいは綺麗にしたいなぁと思って」
「そんなに言う程じゃないわ。それに綺麗に盛り付けられたサラダより、守くんの作る煮崩れたお芋とかの方がいいと思うわ。私はね」
「夏未…」
「帰って鬼道くんに聞いてみなさい。もしも違うと言うなら私が直々に決闘を…」
「だからそれは…」
止めて、と言おうとしたその時、守の携帯が鳴り響く。
タイムリミットだ。
鬼道の車が校門前に着いたことを知らせるものだった。
守が夏未に断って出ると案の定鬼道の声で「守、遅くなった。すまない。今出られそうか?」と告げられ、頷いて今行く旨を伝えると、では待っていると言われ通話は終了した。
多分鬼道は車の中ではなく、外に出て守を待っているだろう。早く行かないと悪い。
「夏未…」
「いいわよ。行ってらっしゃい。今日もありがとう、守くん」
「ううん。こちらこそありがとう、夏未」
にっこりと微笑んで夫の元へと行く守を見送りながら、夏未は
「私としては決闘しても良かったのに」
と何やら不穏なことを呟いていた。
窓の外では全速力で駆ける妻を危ないぞと注意する鬼道の姿があった。
そこには若手ながら鋭利な頭脳と圧倒的なカリスマ性でグループを纏める若社長の姿はなく、可愛い新妻が心配で仕方がない心配性な夫の焦り顔だった。
何とか転ばずにたどり着いた妻を溜息と小言で迎えると、すぐに仕方ないと言う笑顔になり、妻を車内へと迎え入れる。
あの様子を見る限りは大丈夫だ。彼は約束を守っている。
そう結論づけた夏未はオペラグラスを外した。
次のお茶の時間にきっと守は鬼道に話した結果を教えてくれるだろう。
結果など聞かされる前からわかってはいるが、顔を赤くしながら照れる守を見るのが楽しいのだ。
「私はいつでも決闘の準備が出来ているわよ、鬼道くん」
守くんを泣かせたら承知しないわよ、と心で呟きながら窓から離れた。
一人で飲むお茶は同じお茶なのに少しだけ味気なく感じた。
END
夏未さんも守くんが心配で窓から見てたんです。決して覗きではありません(笑)。
夏未さんのフェンシングはイメージです。何となく強そうだなと思いまして。
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